ぶか~しゅか の ひとり言 (from:モスクワ)

ロシアは日本人にとっては知らないことが多い国。日本の考え方は100パーセント通じない国。でも見かたを変えれば、面白いことも多い国。ロシア人のなかで暮らす日本人の私が、見て感じたロシアをそのままに書いてみたいと思います。

買い物で・・・

 

一人で買い物に出ても、ロシアでは、かならず誰かしらと会話をすることになる。

 

たとえば私がきゅうりを選んでいたら、

知らないおばさんが隣に来て、やっぱりきゅうりを選び出した。

そしてこちらを見るでもなく話しかけた。

 

おばさん: 「いいのがないのかい?」

私:  「ないですね。」

おばさん:  「ま、しかたないさ。適当なのを選んで買うさ。多少いたんでいたって、

                     塩漬けにすればいいんだよ。 あんた、塩漬けの仕方知ってるの?」

私: 「いえ・・・知りません。」

おばさん:  「ま、塩漬けの仕方も知らないの!あんたいったいどこから来たの?」

 

結局おばさんは、私がどこの国の人間かが知りたかったようだ。

 

そして、乳製品売り場で私が牛乳を選んでいると、

隣にいたおじさんが牛乳の選び方を教えてくれた。

 

おじさん:「このマラコー(牛乳)はベラルーシのものだからね。本当の牛乳だ。

                  粉から作ったものじゃないんだよ。日持ちはしないがね。いい牛乳だよ。

                  すっぱくなってきたらプロスタクワーシャ(ヨーグルトの一種)にすればいい。」

 

ロシアでは生牛乳が酸っぱくなってくると、

それを捨てずに瓶のふたを開けたまま冷蔵庫には入れずにしばらく置いておく。

すると半日で、すっぱ味の少ないヨーグルトができる。

これはトロンとしてなかなか美味しい。

このヨーグルトのことをプロスタクワーシャという。

 

次に私がお菓子を選んでいると、横に居たおばさんが話しかけた。

 

おばさん:「あんたいいお菓子を選ぶじゃないの! たいしたもんだ。

                  美味しいお菓子を知ってるじゃないか。甘いものが好きなんだろ。」

 

こういうとき、私はなんと言ったらいいのか答えに困る。

ロシアの人々は素朴な性格で、なんでも開けっぴろげにものを言う。

人を気に入ると、話は どこまでも いつまでも続く。

 

今日も1時間で買い物をすませるつもりが、これらの会話のおかげで2時間もかかってしまった。

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