ぶか~しゅか の ひとり言 (from:モスクワ)

ロシアは日本人にとっては知らないことが多い国。日本の考え方は100パーセント通じない国。でも見かたを変えれば、面白いことも多い国。ロシア人のなかで暮らす日本人の私が、見て感じたロシアをそのままに書いてみたいと思います。

仲間たち

昔からの友達エフゲニー(ジェーニャ)・スタセンコは、

画家であり、絵の教師としてずいぶん沢山の教え子を世に出した。

現在モスクワやパリで活躍している彼の弟子も多い。

 

今日はジェーニャのアトリエのある建物が壊されて新しくなるというので、

そのアトリエでパーティーがあった。

集まった者たち皆がジェーニャからチケットを買って、そのチケットでくじを引き、

それぞれが彼の描いた小さな絵をもらえるというゲームをやった。

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私の知り合いも何人か来ていたが、こんなに沢山の人が集まるとは思ってもいなかった。

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だが考えてみると、この建物が壊されて新しくなるということは、

ジェーニャのアトリエがなくなるということなのだ。

 

アトリエがなくなったら、

ジェーニャはどうやって暮らしていくのだろう。

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冗談交じりの楽しげな会話の中に、そんな話はひとつも出なかった。

 

ロシアでの今後の暮らしは、画家にとっては厳しいものになっていくだろう。

だけど、こういう昔からの気のいい仲間が居る限り、

お互い助け合って何とかやっていけるだろうと思いたい。

 

夜中0時をまわった空は、

不安な気持ちとは裏腹に、まるで白夜を思わせるように薄青く光って美しかった。

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追伸: 更新が頻繁にはできなくなっていますが、気長にお付き合いくださいね。