ぶか~しゅか の ひとり言 (from:モスクワ)

ロシアは日本人にとっては知らないことが多い国。日本の考え方は100パーセント通じない国。でも見かたを変えれば、面白いことも多い国。ロシア人のなかで暮らす日本人の私が、見て感じたロシアをそのままに書いてみたいと思います。

祝日の前夜に思うこと

祝日の前夜に思うことがある。

私がロシアに住むようになってからず~っと聞こえていた叫び声が、

ここ何年か聞こえなくなった。

 

この叫び声は、

祝日の前夜に奥さんのもとを抜け出した男たちが

裏の駐車場やガレージに集まって酒盛りをするときの叫び声だ。

 

なんで叫ぶのかというと、

たぶんウォッカを飲みすぎてコントロールがきかなくなり、

日頃のうっ憤を吐き出すために叫ぶのか、

あるいは、ウォッカを沢山飲んでも責めるカミサンがいないので嬉しくて叫ぶのか、

どちらかだと思う。

 

ウォッカを飲みすぎた人は、必ず叫ぶ。

 

でも、その声が

最近聞けなくなった。

 

春になって暖かくなると、

ロシアの男たちは家を抜け出して、人目のつかないところで酒盛りをする。

真夜中に

裏のガレージから、 

腹の底からうめくような  「うぉ~~っ」  という叫び声を聞くと、

私は  

「春になったな~」  と思ったものだ。

 

ここ何年かで、ロシアの人々は変わってきたのだと思う。

世界で通じる常識というものを身につけたインテリ層が増えてきたのかもしれない。

ロシアの政治状況はどうであれ、

ロシアは良い方向へかわってきている・・・

と思いたい。

 

瓶を投げる音もなく、今日も静かな夜が続いている。

 

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